next up previous contents
次へ: 解法1:固有関数展開 上へ: 境界値問題の厳密解(dynamic field) 戻る: 2次元問題   目次

導体円筒による散乱・回折

線電流源からの放射界の完全導体円筒による回折界を求める。 ただし、線電流源は円筒と平行に置かれているとする。

完全導体円筒の中心軸に沿って$z$軸を選び、 円筒中心と線電流源を結ぶ線上に$x$軸を取る。 円筒の半径を$a$、円筒中心から線電流源までの距離を$b$とする。 また、線電流源の強さは$I_0$とする。 問題の断面図を図2.1に示す。

図 2.1: 完全導体円筒と線電流源の座標
\includegraphics[height=20em]{cylinder.eps}

$z$軸方向に界は一様であるのでE波問題として取り扱うことができる。 円筒座標系を用いて解析を進める。

波源を除いた空間で電界と磁界は次のように表される。

\begin{eqnarray*}
E_z &=& \mbox{\large$\phi$}(\rho,\varphi )\\
H_\varphi &=& ...
...1}{j\omega\mu}\frac{\partial \mbox{\large$\phi$}}{\partial \rho}
\end{eqnarray*}

ここで、 $\mbox{\large$\phi$}$は2次元の波動方程式

\begin{eqnarray*}
\frac{\partial^2 \mbox{\large$\phi$}}{\partial{\rho}^2}
+\fra...
...large$\phi$}}{\partial{\varphi }^2}
+k^2 \mbox{\large$\phi$}= 0
\end{eqnarray*}

を満足する。



Subsections

T.Kinoshita 平成15年6月18日