まず、線電流源からの放射界(1次界)を求め、 次に、円筒導体による散乱界(2次界)を円筒の境界条件などより決定する。
補助解(1次界)
軸上に置かれた線電流源
からの放射界は、
放射条件と
についての対称性を考慮して、
このときの磁界は、

特に、
の場合には式(A.9)より、
のまわりで磁界
を積分すると
アンペアの公式より、
したがって、線電流源からの放射電界は
線電流源が(
)にある場合には、座標を移動して、
ここで、ベッセル関数の加法定理[III p.218]2.2を用いると
円筒導体による散乱界
円筒導体による散乱界は波動方程式を満足し、
放射条件をも満たすので、
界の
についての対称性を考慮して、
全電界は、円筒導体表面(
)で境界条件
上の条件式に式(2.5),(2.6)を代入して、 整理すると、
![\begin{eqnarray*}
\sum_{n=0}^{\infty}
[-\frac{1}{4}\omega\mu I_0
\epsilon_n H_{n}^{(2)}(kd)J_n(ka)
+ A_n H_{n}^{(2)}(ka)]
\cos n\varphi
= 0
\end{eqnarray*}](img300.png)
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(2.7) |