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波源を含む面を境界として領域を2つに分けて波動方程式の解で展開する。
その後、境界面での解の連続条件より展開係数を決定する。
領域の分割: 以下の2つの領域に分けて解析する。
- 領域I:
- 領域II:
解を構成する上で必要となる境界条件などを以下に示す。
- 求める解は
に関して周期
の周期関数となる。
さらに、界の対称性より
の偶関数となる。
- 円筒表面(
)に於いて
- 遠方(
)に於いて、放射条件を満足する。
- 境界面
に於いて、電界の連続条件を満足する。
- 磁界は
に於いて、線電流源に起因した不連続を生じる。
上の条件1-4を考慮し、波動方程式の解を用いて電界を
 |
(2.1) |
と展開する。
ただし、
 |
(2.2) |
であり、
を意味する。
このとき、
と表される。
ただし、
は、
それぞれ、
の導関数を表す。
境界面上(
)での電流密度は、
と表される。
この式を条件5に代入して、整理すると、
を得る。
ここで、公式(A.12)
を用いると、
となり、両辺に
を掛けて
で積分し、
整理すると、
が得られる。
ここで、
を意味する。
以上より、電界は
 |
(2.3) |
と表される。
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T.Kinoshita
平成15年6月18日