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目次
方程式(B.5)において、
電流源が原点に置かれた
軸方向を向いた微小ダイポール
である場合、
であり、
成分については、
 |
(B.6) |
が成立する。
ここで、右辺の
はDiracの
関数である。
この方程式の原点を中心とした回転対称な解は
である。
ここで、放射条件を考慮して
は除いている。
また、
は波源の強さによって決まる定数である。
方程式(B.6)の両辺を原点を中心とする半径
の微小体積で積分し
上の解を代入して、
の極限値を計算する。
このとき、
であるから。
したがって、
![\begin{displaymath}
A_z = \frac{\mu I d\ell}{4\pi}\frac{\exp[-jkr]}{r}
\end{displaymath}](img993.png) |
(B.7) |
と表される。
ここで、
![\begin{displaymath}
G(r) = \frac{1}{4\pi}\frac{\exp[-jkr]}{r}
\end{displaymath}](img994.png) |
(B.8) |
と置くと、
 |
(B.9) |
と表される。
このとき
と表される。
ただし、
、および、
は、それぞれ、
、および、
軸方向を向いた単位ベクトルである。
以上より、電界は
と表される。
T.Kinoshita
平成15年6月18日