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軸方向に境界、および、電磁界は一様であるとする。
に置かれた線波源
からの放射界を入射界として、
2次元完全導体を散乱体とした場合の界分布を解析する。
このとき、全電磁界は、
と表すことができて、
波動方程式
 |
(5.22) |
を満足する。
ここで、
は
軸方向の単位ベクトルである。
また、
はディラックの
関数を表す。
ところで、
に置かれた線波源からの放射界を
とすると、
 |
(5.23) |
を満足し、
 |
(5.24) |
と表される。
ここで、
は0次の第2種ハンケル関数であり、
は波源から観測点までの距離である。
式(5.22)、および、式(5.23)より、
が成立する。
両辺を散乱体を除いた空間で面積分すると、
となる。
ここで,
は境界上での法線方向の微分を表す。
境界条件
より、
であるから、
 |
(5.25) |
となる。
上の積分方程式を解くために
を細分割する。
 |
(5.26) |
ここで、
を境界上の要素点に取り、
細分割された各小区間上で
は一定であると近似すると、
についての連立方程式が得られる。
 |
(5.27) |
ただし、
は積分を含むので、
さらに、被積分関数が小区間上で一定であると近似すると、
式(5.24)より、
とあらわされる。
ここで、
は法線ベクトルとベクトル
の間の角度である。
よって、
となる。
のとき、上式の
は発散し、
の値は
となるので、
の場合は別に評価する必要がある。
図3において
では、
であるので、
である。
また、
では
、
である。
よって、
となる。
以上より、
 |
(5.30) |
と近似できる。
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T.Kinoshita
平成15年6月18日