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散乱体(完全導体)表面を、線電流源の振幅を、座標を
とし、
電磁界を
,
とする。
いま、散乱体を取り除いて、
に振幅1の線電流源を置いたときの
電磁界を
,
と表す。
このとき、ベクトル場の恒等式
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(5.1) |
の
,
等にマックスウェルの方程式を代入し整理すると、
|
(5.2) |
なる関係式が得られる。
この式を散乱体を除いた空間で積分すると次式を得る:
|
(5.3) |
ここで、添字は散乱体表面での内側を向いた法線成分を表す。
散乱体表面での電界
の接線成分はとなることを考慮し、
整理すると、上式は
となる。
ここで、は
と表される。
したがって、式(5.4)は、
|
(5.7) |
と表される。
式(5.6)より、
は
と
を交換しても変わらない。
したがって、式(5.7)の右辺の第1項は、
散乱体を取り除いて、
に置いた振幅1の線電流源からの
放射界と等しい。
また、右辺第2項は散乱体表面に誘導された電流
からの
放射界を表している。
次に、
を散乱体表面に選ぶと、境界条件より、
散乱体表面での電流分布について
|
|
|
(5.8) |
なる方程式が得られ、
この式は
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|
|
(5.9) |
と書き換えられる。
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T.Kinoshita
平成15年6月18日