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図
に示すように
半無限平板の稜線に沿って
軸、導体平板に沿って
軸、
導体平板の法線方向に
軸を取る。
入射波は
-
面内で
軸から測って
の方向から
軸と垂直に入射する
平面波とし、
入射電界は
軸と平行とする:
この問題は2次元E波問題に分類される。
したがって、散乱電磁界は
と表される。
ただし、
は
![\begin{displaymath}[\frac{\partial^2}{\partial x^2}
+\frac{\partial^2}{\partial y^2}
+k^2]\mbox{\large$\phi$}(x,y) = 0
\end{displaymath}](img565.png) |
(3.22) |
を満足する。
ここで、
であり、
解析の都合上、媒質にわずかな損失があると仮定し
として解を求めた後に
とする。
境界条件より導体平板上で電界は、
を満足する。
また、導体板上での電流は磁界を用いて、
と表される。
フーリエ変換
についてのFourier変換と逆変換を
とし、
を付けて像関数を表す。
する。
このとき、フーリエ変換された関数は
の複素平面上で次の性質を持つ。
を満足する
関数
を
と分け、それぞれ、添字
および
を付けて表す。
このとき、
のフーリエ像関数
および
は
、それぞれ、複素
空間の
および
で正則である。
Wiener-Hopf 方程式
界を
方向にFourier変換する。
このとき、波動方程式(3.22)は、
と表され、この解は
と表される。
ここで、
であり、
解の導出には
での放射条件を考慮している。
での電界
と電流
のフーリエ変換を
と表し、
を用いて表現すると、
と表される。
上式より
を消去すると、
 |
(3.23) |
が得られる。
後に述べる未知関数
と
の複素
平面での
性質より方程式(3.23)はWiener-Hopf方程式に分類される。
境界条件
ここで、
と分ける。
このとき、電流は導体板上にのみ存在することから、
従って、
となる。
また、
となるから、
は
で正則である。
次に、
での電界は、導体平板上での境界条件より
を満足する。
また、
であるから、
は
で正則である。
以上より、電流と電界の関係式(3.23)は
![\begin{displaymath}
\widetilde{J}_+(\alpha)
= \frac{2\gamma(\alpha)}{\omega\mu}
[\widetilde{E}_-(\alpha)+\frac{j}{\alpha-k\cos\varphi _0}]
\end{displaymath}](img611.png) |
(3.24) |
と書き換えられる。
端点条件
導体楔による散乱界の解析において、
と置くと、
エッジ近傍に於いて、
を満足する。
したがって、このフーリエ変換は
なる振る舞いをする。
factorization と decomposition
を
と因数分解し、
式(3.24)に代入して、両辺を
で割り算すると、
![\begin{displaymath}
\frac{1}{\gamma^{(+)}(\alpha)}\widetilde{J}_+(\alpha)
= \f...
...omega\mu}
[\widetilde{E}_+(\alpha) + \widetilde{E}_-(\alpha)]
\end{displaymath}](img621.png) |
(3.27) |
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T.Kinoshita
平成15年6月18日