計算機応用(B:ネットワーク)by 荒井  TOP | [前回] | [次回]

★サブネットワークとルーティング

 

●サブネットワークとサブネットマスク

・一つのクラスのネットワークを分割して使用することができる。

・サブネットマスクにより設定(16進数、2進数を知らないと駄目)

例; 192.168.16.130 (FF.FF.FF.0) or 192.168.16.130/24 はクラスCそのまま。
192.168.16.130 (FF.FF.FF.C0) or 192.168.16.130/26
はクラスCを4分割

l         クラスBのネットワークである172.23.0.0(FF.FF.0.0)/16では、256*256-2台の端末を設置できるが、これを256個に分割してクラスCと同様に運用することもできる。

l         ネットワークそのものをあらわすホスト部は、全てのビットが0の場合。

l         ブロードキャストをあらわすホスト部は、全てのビットが1の場合。

 

ルーティング

     ネットワークは複数のネットワーク同士が接続されてできている。

     ネットワーク全体から見ると個々のネットワークをセグメントとかサブネットワークと呼ぶ。

     ネットワークとネットワークは「ルータ」と呼ばれる機能の装置により接続される。

     ルータは、ネットワークとネットワークとの橋渡しをするものである。

     自分のいるネットワークではない所にパケットを流す場合、デフォルトゲートウェイ(ルータ)に対してパケットを送信することにする。

     一つのネットワークに複数のネットワークをつなぐことができる。ルータは両端にどのネットワーク体系のネットワークが接続しているかを知っている。隣のネットワークのパケットが流れてきたら、ルータはそれを隣のネットワークに橋渡しをする。

     ルーティング=経路制御には、「静的経路制御」と「動的経路制御」の二種類がある。静的とはあらかじめ経路先を固定して設定しておく方法で、動的とは経路情報を一定のタイミングで収集し、それに従って経路が決定される方法である。

     複雑なネットワーク環境では動的経路制御が利用されることが多い。
例えばインターネットを接続するルータは(BGP4による)動的経路制御されているのが通常である。

     経路制御はルータのみに必要な制御ではなく、ネットワークに接続されている全ての機器(端末)において必要である。但し、自分が接続しているネットワークに、別のネットワークがつながっていない、単独のネットワークの場合は、経路制御は必要ない。つまり、通常自分自身のネットワークに対しては経路制御を行わなくてもよい。例えば、その端末のネットワークに一台のルータにより別の一つのネットワークが接続されていたとすると、経路制御を行わないと、自分が接続しているネットワーク上の端末としかやりとりができない。

     多くのユーザ環境では、ユーザ端末が別のネットワークとアクセスする場合、一台のルータを経由すればよいように設計されることが多い。この場合、デフォルトゲートウェイとしてそのルータを設定しておくことになる。

     デフォルトゲートウェイとは、自分自身のネットワーク以外にアクセスする場合に、経由すべきゲートウェイのことを指す。但し既に経路設定されているネットワークに関しては、このデフォルトゲートウェイを経由しない。

     端末が(自分のネットワーク上の)ゲートウェイの存在を知る手段として、動的ネットワーク制御が使われる場合がある。この制御プロトコルとしては、RIPOSPFなどが使われる。

     Windowsなどでは動的ネットワーク制御されることはあまりなく、静的に設定される。デフォルトゲートウェイ・ゲートウェイ・ルータなどで表現される。
但し、WindowsXPでは動的経路制御プロトコルを利用できるようになったようである。

     尚、ルータ同士は情報をやりとりしているので、どれか一つのルータにパケットが届けばルータが適切なルータに転送してくれる。

 

ifconfig,  /etc/netmasks, netstat, traceroute

 

◎確認項目(小テスト)

(1)    「IPアドレスとサブネットマスク」;
        192.168.123.194 (FF.FF.FF.F8)
でネットワーク部とホスト部は?
       
(何ビットのサブネットマスクかをまず考えること)
    また、このネットワークには最大何台の端末を接続できるか?

(2)    動的経路制御と、静的経路制御の利点、欠点についてまとめよ。

(3)    動的経路制御にはどのような方式があるのか、それぞれについて簡単に機構および利点などを説明せよ。

(4)    ある端末XからルータRで接続されている隣のネットワークの端末Yまでパケットを届ける際に、どのように届くのか?端末Xにはデフォルトゲートウェイ一つのみが設定されているとする。

(5)    ネットワークNに接続している端末Xがある。このネットワークNには、二つのルータR1R2が接続されており、ルータR1の先はインターネットに接続され、ルータR2の先には別のネットワークMが接続されている。この端末Xで静的な経路設定をする場合、経路設定がされていることが好ましいか?

(6)    上記の問題で、ネットワークNおよびMの両方において、動的経路制御が使えるように、ルータR1とルータR2においてRIPの設定をするとした場合、各々にどのようにRIP情報を流すようにしたらよいのか?

(7)    ある端末をネットワークに接続する場合、ネットワークを利用する場合に、最低限設定しなければならない設定項目はどのようなものか?

 

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