計算機応用(B:ネットワーク)by 荒井  TOP | [前回] | [次回]

 

★メール送受信例によるネットワーク基礎

まずは、身近に利用している電子メールの送受信を例にとって、ネットワークの基礎的な仕組みを理解してみよう。

 

*コンピュータの動作

¨         様々な機能を動作させるプロセスなどと呼ばれるプログラムがいくつも動作している。
よって、提供したい機能はコンピュータ上にインストールした上で、設定をして、動作させる必要がある。

*一般的なサーバとクライアント

¨         ある機能を提供する側がサーバで、それを利用(享受)する側がクライアント

ネットワークの動作基礎原理・LAN/WAN

¨         あるコンピュータと、別のあるコンピュータが何らかのやり取りを行う。

¨         有線・無線などにより、端末(コンピュータなど)及びネットワーク接続機器などがやりとりを行う。

¨         やり取りには幾つかの決められた方法があり、それをプロトコルという。

¨         LAN = Local Area Network 構内ネットワーク;
一つのネットワーク・地域的に一箇所

¨         WAN = Wide Area Network 広域ネットワーク;
地域的に離れた場所でそれぞれのネットワークを接続した一つのネットワーク

インターネット・ISP

¨         TCP/IP;インターネットもネットワークの一つであり、大規模(世界レベル)でかつTCP/IPというプロトコル/技術を利用したというもの。

¨         ISP ; Internet Service Provider いわゆるプロバイダ。インターネット接続サービスを提供する会社など。

*メールのやりとりを例にしたIP通信例

¨         構成;

     SMTPサーバ(=メールサーバ)(送信サーバ);集配所、

     メールスプールサーバ=POPサーバ(受信サーバ);郵便受け、

     クライアント端末(メーラー);各個人

¨         プロトコル・ポート;SMTP, POP/APOP, (IMAP)

¨         unixサーバにおける関係ファイル・コマンド例;sendmail, /etc/services, ps

¨         メール送受信のしくみ;

メールを送信する場合と、読み出す場合では全く違った方法が用いられている。

・メール送信;

クライアント→(SMTP)→自社SMTPサーバ→(SMTP)→相手SMTPサーバ→相手スプールサーバ

・メール読み出し;

クライアント⇔(POP+ユーザ認証)⇔メールスプールサーバ

¨         メールの中身

·         7bitの文字コード;MIMEエンコード

·         ヘッダー部;宛先To, Cc, Bcc、返信先Reply-To、送信者From など

·         本文(添付ファイルはMIMEのマルチパート)

*メールにおけるセキュリティ

¨         送信; SMTPサーバ同士でやりとりをして配信を行うと共に、クライアントからのメールも受け付けなければならない。よって、様々な端末からのメールを受け付けるようになっていないといけない。しかし、全く無関係の端末からのメールを受け付けてしまってはまずい(第三者不正中継)。

¨         受信;POPで認証を行う場合に、パスワードがそのまま流れてしまう。よって、盗聴される危険がある。

¨         アタック;SPAMメールやメール爆弾など。

 

◎確認項目(小テスト)

(1)    電子メールを自分が出した所から相手に読まれるまでの工程を構成と共に詳しく述べよ(インターネットを介して違う組織への送信)。

(2)    例えば学外の商用ISPに届いているメールを、大学内のPCから読むことは可能か?またそれはなぜか?

(3)    メールを間違えた人に出した場合にはどうなるのか?様々な場合を想定し、それらについて各々述べよ。

(4)    メールの{送信/受信}においてセキュリティ上どのようなことに気をつけるべきか、またその対処方法の具体策を述べよ。

(5)    SPAMメールを防ぐ方法について述べよ。

(6)    POP/IMAP」;popimapとの違いを述べよ。

(7)    POPを弱点とAPOPについて述べよ。

 

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