計算機応用(B:ネットワーク)by
荒井
http://www.cc.t-kougei.ac.jp/education/ko-arai/
★最後に
● ネットワーク管理の難しさと楽しさ
Ø ネットワークを管理(設計及び運用などを含む)することは、現在の情報化社会、特にEコマースの時代では、重要となってきている。昔は、一部のユーザが使えればよく、またおよそ使えればよいといった程度であった。しかし、現在ではネットワークを通してやりとりされる情報は、かなり重要な情報を含み、一瞬足りとネットワークが断絶することが許されなくなりつつある。昔の初期の時代では、ネットワーク管理者はボランティアで行われることが多かった。しかし、現在では専門の業務としてこなしていかないと不十分な時代になっている。
Ø ネットワーク管理は、このような重責を担うことになる。また、ネットワーク技術や、それに伴ってネットワーク機器などの進歩が激しく、常に最新の情報を入手しておく必要もある。また利用者の動向も日々進歩するネットワークサービスにより常に変化し、これらに迅速に対応していかなければならない。
Ø 多くのネットワークユーザは、残念ながらネットワーク技術には精通していない。ネットワークの普及という観点からは好ましいことではあるが、これに伴ってトラブルなども増加する。ユーザにも管理者にも好ましい技術の発展が今後見込まれることを祈るばかりである。
Ø ネットワーク管理者の多くはネットワーク用のサーバも管理し、いわゆるスーパーユーザとしての技量をも身に付けていかなければならない。また、スーパーユーザとしての権限を持つ以上、モラルも当然と身に付けておくべきである。
Ø 更に、機械のみを相手にしていればよいと思われがちなネットワーク管理者も、実際には人間(ユーザなど)を相手に対処する場面も多い。特にトラブル対処の初期ではこのようなことが多く、ユーザなどに信頼される人格とモラルを身に付け、技術的にも豊富な知識と経験を身に付けることが必要とされる。
Ø ネットワーク管理者は、残念ながら場合によってはまだ十分に正当な評価を受けられない場合がある。一度構築してしまえば、後は仕事がないはずだなどの間違った理解によるものであるが、縁の下の力持ちであることも否めなく、表舞台に出ることは少ない。しかし、少人数で大きな組織全体のインフラを整備していることを考えると、その力は絶大であり、トラブルや苦情がないことを喜ぶべきである。
Ø ネットワーク管理者における仕事は、様々な所で解説されていたりするが、そのサイトでの事情により大きく異なることが多い。管理上必要なツールも残念ながら豊富かつ便利なものばかりではなく、エンジニアとして自分が創意工夫により便利なツールを開発していく必要もある。
Ø ネットワーク管理者としては、確かな技術をバックに、豊富な経験が必要となります。様々なトラブル対処や設計など、こなした数だけ経験値が増えると考えてもよく、また対処を終えた後の爽快感が味わえるのも、ネットワーク管理者の醍醐味ではないでしょうか。
● この授業を振り返って
Ø TCP/IP技術を軸として、ネットワーク管理者としてやや実践的に知っておくべき基礎的な知識を講義してきました。
Ø 実際には、より詳しく、また正確な技術知識が必要でもあり、また各種機器などの個々の扱い方なども、より実践的に知っておく必要があります。しかし、時間の関係上また複数学科を対象としている関係上、基礎知識的でやや偏った内容になってしまっています。
Ø 計算機応用という名前の授業としてふさわしいか、若干の疑問はありましたが、就職を控えている4年生の授業として、特にネットワーク関係の職種に従事しようとしている人が増加していることもあり、このような内容の授業を開設しています。
Ø ネットワーク管理者としての様々な素養を身に付けていたかどうかにより、受講生にとっては、難しさの感じ方が違ったとおもいます。しかし、授業内の話をよく聞いていただければ、ある程度の初心者でもおわかり頂けるはずだとおもっております。私も様々な反省点はありますが、もし何かご意見がありましたら、是非私(荒井; arai@cc.t-kougei.ac.jp )までおよせください。
Ø 最後に、本来私はネットワーク技術の専門家ではありません。つまり、ネットワーク技術を対象とした研究は行っておりません(専門分野はファジィや画像処理及びヒューマンインタフェースなどです)。しかし大学のネットワーク管理者として日々業務に励んでいるのも事実で、最先端ではないかもしれませんが、実践的な技術をご紹介できたと思っています。今後この授業の受講生の方々が、実社会などにおいて、ネットワークでお困りの場合は、微力ながらお手伝いできる可能性もありますので、そのときはどうぞ頼ってみてください。では。
● 成績について
Ø 成績のつけ方は、「授業について」に記した通りで、小テストのみを主として考慮しています。こちらの採点ミスなどがある場合もありますので、度々結果についてはお見せしてきましたが、不備などありましたら、至急報告してください。
Ø 最終日(今日)の授業で各人の成績についてより詳しくお話します。もし、やむをえない理由で最終授業に欠席してしまった場合は、この授業のトップページ下段を読んで至急(1週間以内)対処してください。
Ø 特に、実力が十分ついたはずなのに、それが成績に反映されていない場合など、こちらの採点ミスの可能性もありますので、必ず至急ご連絡ください。
Ø 残念ながら意に沿えなかった成績しか付かなかった方、本当に申し訳ありませんでした。こちらの指導が不十分だったのかもしれません。いずれにしろ、今後の皆さんの活躍を期待しています。
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