レポート課題; 提出期限:11/19の授業終了時

 「道具使用時の認知過程の解明と使い易さの改良」

     身近な使い難い(操作しにくい)道具を一つ選択する(慎重に選択すること)。

選択する道具としては、携帯電話、多機能電話、電子機器(電子手帳など)、AV機器(ビデオ、オーディオデッキ/コンポ)、FAXなど

課題解決の為の操作ステップなどやや複雑で、使い難い物とする
(授業内での資料 http://www.cc.t-kougei.ac.jp/education/ninti/ 参照)

    一つのある特定目的における操作を(ある課題を解決するための操作)対象とする。

漠然とした道具全般の操作性や、ゲームなどの解決困難さ、技術などの知識高度さではなく、特定の状況における特定の目的のための、少し複雑一連の操作を対象とする。使いにくい場合を想定するが楽。

    それを使用する際の行動・認知過程を心理実験により探り、解析する。

(1)内観法(2)操作の観察(3)プロトコル解析(簡易的)の複合(但し簡易的)によって、原則として複数人を対象に実験し、操作行動における認知過程を解析する。

間違い、とまどいなどを特に重視し、どのような情報をどのように処理しているのかに注目して、観測した結果から、一般的な法則、パターンなどを抽出し、それらの総合結果として、認知過程概略(モデル)を解明していく。

    認知モデルと観測結果により、なぜ使い難いのかの原因を究明する。

    更にその結果、どのようにしたらより使い易い道具となるのか(改良案)を提案する。

    体裁について;

A4サイズ、表紙(タイトル、学科、学籍番号、名前)を付けて左上一ヶ所を閉じる。章単位に整理して分かり易く丁寧に書く(10枚程度にはなるのではないかと思われるが、量の問題ではない。)

章構成例;・取り上げた道具について(簡単に紹介)、・実験方法について、・実験による行動/認知過程の記録(詳しく、ここが一番重要)・パターン法則(見られた現象について詳しく)、・解析結果、・使い難い原因(結果としてまとまる)、・改良案(簡単でもよい)、・感想(実験を通して感じた感想)

*一人一人でレポートは書くこと。実験自体は協同で行ってもよいが、解析以降は各個人で!

 

    具体例;(授業内資料も参考に)

Ø         例えば、「切符自動販売機」の「乗り継ぎ切符を買う操作における認知過程と改良の検討」とし、駅で乗り継ぎ切符を買う人を観察を中心として解析する(あくまでも例なので自分で選択すること)。

Ø         人間が頭の中でどのような処理をしているか(認知過程)を一般のお客さんをまず観測しながら考える。

Ø         自分でプロトコルを発話しながら実験(操作)してみる。終了後冷静に分析。

Ø         友人などに頼みプロトコルを発話してもらいながら実験(操作)してみる。後にインタビュー。

Ø         特に問題となりそうな部分を中心に、行動および認知の過程を記録。そして一般的な法則を幾つか見つけ出す。

Ø         例えば、「乗り換える路線をまず探そうとする」とか「駅名が表示されていないと不安である」などがわかる。

Ø         その結果、どのようなデザインの販売機であるべきなのかを考える。

Ø         これらについて、メリハリを付けて分かりやすく書きましょう。

 

実験方法としては、自分でプロトコルを発話しながら(テープなどには記録しなくてもよい)実験を行った上で、後に内観法を行う。また他人に可能なかぎりプロトコルを発話してもらいながら実験を行ってもらい、その行動観察+プロトコル解析を行う。といった複合した方法による複数実験を行うのがよい。

 

★感想では駄目!自分が勝手に思った・考えた感想ではなく、
実験を通して分かったことを書く!!★

★このような実験をしなくてもわかるようなことを対象としないこと★

★頭の中での処理を明確にするよう最大限努力すること★