繰り返し(2)；Do文→条件による繰り返し

・Do-Loop Until文；同じようなことを繰り返したい場合で、回数の指定ではなく条件によって繰り返す
・For文を使わずわざわざDo文で書いてみよう（1+2+3+...）
・年齢計算プログラムにおいて、非常識な入力ならば、再入力させよう

・Do...Loop文には様々な書式があります（※参考ページ）が、ここでは、『Do-Loop Until』のみを覚えよう！

○Do-Loop Until

• 繰り返しつまりループのための命令として、For文を勉強した。
  For文は予め繰り返す回数が決まっている場合に非常に有効なループである。
• しかし、予め繰り返す回数が決まっておらず、ループしたい場合もある。
• このような時に使う命令の一つが、Do文である。
• Do文はいくつか（四種類）の使い方があるが、ここでは、
  Do-Loop Until という使い方を中心に勉強しよう（P169形式２）。

• Do-Loop Until の使い方

  • Do-Loop Untilは次のように書く
    　
  • Do
　繰り返す処理のブロック
Loop Until 条件式
    　
  • 最初の「Do」行にはこれ以外は書いてはいけない。
  • 「繰り返す処理のブロック」は通常のブロックと同様に何を書いてもよい。
  • 条件式は、If文の条件式と同じように書く。
    • 勿論、And や Or などでいくつもの条件を組み合わせてもよい
  • Do-Loop Untilは次のように動作する。
  • まず繰り返す処理のブロックが実行される。
  • 次にLoop Unitil　の後ろに記述された「条件式」が実行（評価）される。
  • もし、条件式が正しければ、次の行が実行されるが、
    もし、条件式が正しくなければ（False／偽）であれば、Do文に戻って
    繰り返す処理のブロックが実行される。
  • つまり、条件が正しくなるまで繰り返し処理されることになる。
    • 条件が正しくなったらループが終了する。条件が正しくない間はループし続ける。
  • 具体的な例を見てみよう。
  
  

  s = 0
  n = 0
  Do
    n = n + 1
    s = s + n
  Loop Until n >= 10

  • 上記プログラムでは、1+2+,,,+10という計算をするプログラムで、実際にはFor文を使って書いた方がスマートな例である。
  • For文ではカウンタ変数があり、繰り返す度に１づつ増やしてくれていたが、Do文ではそのような余計なことは一切しない。
  • よって、上記のように繰り返す回数が必要な場合は、自分でプログラムしなければならない。
  • 次の具体的な例は、入力された数が異常な場合には入力を繰り返させる例である。

  Do
    u = Val( InputBox( "あなたの生まれた年を入力してください" ) )
  Loop Until u <= 2015

• このプログラムでは、2345年などを入力すると、再度入力が催促されることになる。
  つまり これによって、未来に生まれた人の年齢は計算されずに済む。

○Doループを使った例（１）； すごろくの例

• サイコロをころがし、出た目の数だけ盤上のマスを進んで行くすごろく（人生ゲームなども同じような仕組みですね）。
• イベントは取り敢えずなしとして、サイコロを転がし、出た目だけマスを進んで、取り敢えずゴールまでするという部分のみ作ってみましょう。
• (条件a)まず、マスの数は７０とし、７０個目のマスがゴールとします。
• (条件b)ゴールにぴったり止まらず、超えてもよいものとします。
• この条件で何回でゴールしたかを表示することにしましょう。
• ゲームとしてはつまらないので、少ない数でゴールできた方が嬉しいとしておきましょう。
  • 何回くらいでゴールすると思いますか？
  • 若干数学っぽいですが簡単に考えてみましょう。サイコロ一つの期待される目の値は3.5です。ということは、２０回程度でゴールを超えるはずですよね。さて、実際にそうなるか確かめてみましょうね。
  • 
    
    • かなり違いますが、２０回サイコロを転がしてその目の合計を出すプログラムは次のようになるはずです。

    Dim d, t, c, n
    Randmize()
    t = 0
    c = 0
    For n = 1 To 20
      d = Int( Rnd(1) * 6 ) + 1
      Label1.Text = d
      t = t + d
      c = c + 1
    Next n
    Label2.Text = "２０回の合計の値は　" & t
    Label3.Text = "サイコロを振った回数は　" & c

• サイコロ振って、合計を計算し、その数（合計）が指定の数（７０）を超えるまで、これを繰り返せばよいはずです。
• 出来れば（条件a)を変えてみましょう。７０ではなく、１００でも１０００でもよいはずです。
• 更に(条件b)も変えてみても面白いです。つまりぴったりとゴールに止まらなかったら、戻るというようにします。
  但しプログラムとしては少し難しいので注意が必要です。

○Doループを使った例（２）； 描画を利用した例

• ※描画とは絵を描かせる命令「グラフィックスメソッド」などを利用してCGのように絵を描くこと。
  興味があれば是非参照してみてください。
• グラフィックメソッドとDoループを組み合わせて使ってみよう。
• 画面（Formウィンドウ）の最左上に直径４０（半径２０）の円を描いてみる。
  DrawEllipse( Pens.Black, 0, 0, 40, 40)
• 次に、次々とこの隣（右）に円を描かせてみよう。つまり、次の円の始点（左上）は、(1, 0)である。
• そして、画面（Formウィンドウ）の最右(Size.Width-1, 0)まで次々と描かせてみよう。
  もし、For文を使って書くとすると、次のようになるが、For文ではなく、Do文で書いてみること！
  　

• Dim grph As System.Drawing.Graphics = Me.CreateGraphics
  Dim x
  For x = 0 To Size.Width-1
      grph.DrawEllipse( Pens.Black, x, 0, 40, 40 )
  Next x
  

○Do文とFor文の違い

• For文は予め繰り返す回数が分かっている場合に使うが、Do文は回数が分かっていない場合に非常に有効である。
• 観覧車を乗るのに、あらかじめ乗る回数を決めておくのに対して、例えば気持ち悪くなるまで繰り返し乗り続ける、といった感じである。

キーワード；
「Doステートメントによる処理の繰り返し」

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