部屋の反射
室内で音を再生すると、部屋の特性によって音が変わる。
このような変化について考えてみる。
室内で再生された音は、その一部が壁、床、天井などで反射して聴取位置に届く。
このような反射音が加わることにより、音が変化する。
これは時間が遅れて様々な反射音が届くからだと考えられる。
各反射音は、振幅、遅延時間が異なっている。
したがって、最終的に聞こえる音を数式で表すと、以下のようになる。
ここで、サンプリングされた信号に対して同じような計算をすることを考えてみる。
だったら
[式1]
ここで、ある適当なhを用意して
であり、またそのほかの要素についてはh(m)=0だとしよう。そうすると[式1]は以下のようにあらわせる。
[式2]
つまり適当なhを用意すれば、[式1]は[式2]の形であらわすことができる。適当なhを与えれば、さまざまな遅れの反射を持った部屋の音が自由自在に作れることになる。
[式2]のhのことを、「インパルス応答」と言う。
インパルス応答で以下のような特性を表すことができる。
1) 部屋の特性
2) ホールの残響音
3) やまびこなど