PCM変調、符号化?

PCMはPCM符号やPCM変調とだけ記載されることもある。この講義では昨年度はPCM符号と記載したが、今年はPCMに戻すことにする。

PCMとはPulse Code Modulateion (パルス符号変調)。

元々、「符号」、「変調」という言葉が入っているので、さらに符号化、変調という言葉を付け省略部分を元にもどすと、

PCM符号=パルス符号変調符号

PCM変調=パルス符号変調変調

ということになりおかしい。

本講義で昨年までは「PCM符号」と記載していた。大手新聞社やNHKなどが「AAC符号化」と記載する例があったからだ。

AAC符号化=Advanced Audio Coding符号化=高性能オーディオ符号化符号化

であるから、「符号化」が2重につくことの不自然さよりも、AACが符号化であるということを明示することを優先したと推測される。同じ考え方で統一するならば、PCMもPCM符号化と記載する方が整合性がとれる。

しかし現在確認したところこの記載方法は減少しており、やはり不自然と考える人が多いようだ。

したがって、本講義でも「PCM」と記載する。

変調や符号化の方式は略称の上では以下の3グループに分類できる。

  1. AM, FM, SBM = Modulation 変調
  2. PCM, DPCM, ADPCM = Code Modulation = 符号変調
  3. MP3, AC3, AAC, USAC= Coding = 符号化

しかし、1はアナログ->アナログの変調だが、2,3はデジタル符号に変換するので、処理の内容の上ではともに符号化に分類すべきだと考えられる。

英語でも同じ問題があり、PCM codingという用例もあるが注意して使うべきである。