「PCM符号」

この講義では「PCM符号」という呼び方をすることがあるが、日本語で「PCM符号」という用例は非常に少ないようだ。

PCMとはPulse Code Modulateion (パルス符号変調)。

元々、「符号」、「変調」という言葉が入っているので、さらに符号化、変調という言葉を付けると、

PCM符号=パルス符号変調符号

ということになってしまうので、符号が2重に使われておかしい、というのがおそらくその理由だ。場合によっては「用語の意味をしらない」、「誤った用語を平気で使っている」と思われるかもしれないから注意してほしい。

しかし、PCM符号という用語は必ずしも間違いではないし、この講義では積極的に使っていくつもりである。

PCMとだけ書くと、Pulse Code Modulation 、つまり変調方式として呼んでいることになるが、今日PCM, DPCM, ADPCMをすべて「変調方式」と呼ぶのはかえって誤解を招きやすい。

また、PCM以外では、大手新聞社やNHKなども「AAC符号化」とよく記載するが、

AAC符号化=Advanced Audio Coding符号化=高性能オーディオ符号化符号化

であるから、PCM符号はこれにくらべて特におかしいというほどのことはない。

また英語では PCM code, PCM coding, PCM coder という用語は頻繁に使われている。